Deep Breath

Anything Goes

Alternative志向としてのAnything Goes

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こうやって今いるところは、bestではなくbetterであるみたいなマインドセットはめちゃくちゃ高いレベルでクリエーションをしている人と話をとても感じる。

そして、そういう風に考える人の中には、知識もクリエーションも実は動的なもので、唯一解など少なくとも今の段階ではないマインドセットがある。(俗にいう追求力に近い?)

これはPaul Karl Feyerabendという哲学者のお気に入りの写真である。
自分の写真が残るとしたらきちっとしたかっこうをした写真ではなく、あっかんべぇというタイトルのこの写真の方が良いというのだ。
それには、Feyerabend自身が大事にしていた、Anything Goes (なんでもあり)という思想の、これと決めずになんでもやってみようという考えにあるのだとあり、これはVERBALのクリエエイターとしてのスタンスと近いものを感じる。

今の時代、ありとあらゆる情報にアクセスすることが可能になっていルカら、何か新しいことを始めようとしたら限りなく敷居が低い時代になっているはずだし、だからこそ今やっていること以外のalternativeな選択を選ぶことは、えいやっと飛び込む力さえあればやれてしまう。

予防医学者の石川善樹は”予防医学研究者・石川善樹が考える、人生100年時代のキャリア論という記事でこれからの時代では様々な環境に飛び込み、複数の専門分野を持つことが、移り変わりが激しいこれからの世の中で生き抜く上で必要だと言っているように確かに複雑なものを複雑に扱うためにも、複数の視点をalternativeな選択をし続けることで身につけることが大事かもしれない。

しかし、ここでピボットする前に一つ立ち止まって考えてみたい。

”その方向転換は本当は逃げではないか?”
ということである。

それは探求ではなく、ただ飽きてしまっていることや辛いことから逃げているだけではないか?
僕が3日坊主になってしまうことが多かった。やり始めたけどなかなか続かないことが多い。始めてみるとわかる。なかなか理解できない時、結果に繋がらない時にいくらでもある。しかしそこで感じる痛みや葛藤から逃げてしまうと、anthing goes awayになってしまうはずである。そうだから、Alternativeは使い方を誤ると毒であるのだ。

僕の恩師が言ってくれた言葉がある。
「最低最初に掲げた3つのうち最低、1つだけ目標を達成するまでそれをやめず、そして、目標を達成するまでその目標に向かうまで、その枠の中でalternativeを模索した方がいいんじゃないか」つまり、これって本当にそうなのかな?もっと良い方法や考え方がないかな?と目標を達成するまで考え実行し続け、次なる追求は、今の追求が完了してからのみ有効のみとする方法である。(分野ややっていることを変えることを、枠の外でのanthing goesであるのに対し、これを枠の中でのantyhing goesと名付けたい。)

Angel Duckworth という心理学者が社会的に成功している人の特徴としてGrit(やり抜く力)が強いと言っている。(最近、これがデタラメであるという反論論文がAngel DuckworthとGritについて共同研究していた研究者からpublishされたが…)
僕は最近、高いレベルで活躍してる人はGritが高いが、それはやっていること以外の良いものがないか?というAlternative Goesなスタンスを保ちつつも、ある程度の目標を達成するまでの、自分が今取り組んでいる枠の中でalterntive goesであることができる気がするのだ。

そのために、マーシャルマクルーハンを知っている人なら知っているであろう『What haven’t you noticed lately?(最近何に気づいてない、知らないことがない?』のような自分の認知力の限界を知ろうとすることそして、認知力を広げることへの熱意こそがGritを生むのではないかと思う。また、自分は認知を拡大し続けているし、それによって新しいことに気がつくことができる!という根拠なき自信こそ追求力の源泉だと思うのである。
(それは自分の中のバイアスを常に壊し続けていくことだと僕は解釈している)

そして、枠の中でのanything goesが目標を達成することで完了した時に、枠の外でのanyhitngへの準備が整っているはずであり、その時が次への挑戦の始まりである。(ちなみに先ほど3つのうち最低でも1つと言っているのは、基本的に続けることは大事であるがどうしても向かいないものが出てくる場合も考え、ある程度身につけてからやめるという選択肢を作っておくと良いという意図があったと覚えている。最近は到達レベルの違いで目標を設定する以外にも、このツイートでデザイナーのHamaguchi Hideshiが言っているように、取り組むことを数学的、哲学的、芸術的の異なる3つのダイメンションで考えてみるのもなかなか楽しいことに気がついた。)