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Deep Breath

楽しさとは何なのか?

(前編)自分を知るためにどうすれば良いのか?

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朝のランニングコース

今日は久しぶりに心理学の内容を扱います。本日は「メタ認知」という言葉を紹介しながら、自分について知る方法を提示させていただきたいと思います。さて、近年自己の価値観を探って上で大きな注目を浴びている「メタ認知」ですが、正直なところ初めてこの言葉を聞く方もいらっしゃると思うので、まず初めに定義からご紹介します。
*1


メタ認知の定義
メタ認知とは、最初に定義したJohn Flavellという心理学者によると、
「cognition about cognitive phenomena,” or more simply “thinking about thinking」と言い表すことができるそうです。日本語で直訳すると「考えることを考える」になるのですが、これは、よりわかりやすく説明すると「人間が自分自身を認識する際に、他者ではなく自らの思考や行動を対象として客観的に認識すること」を意味しています。すなわち、メタ認知とは、「自分の思考や感情状態について客観的に知ること」であると言えます。
*2
 

メタ認知の種類
メタ認知に関する先行研究を整理すると、以下の表のように分類できます。

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これらの研究によるとメタ認知とは、認知に対する知識(knowdlge about cogniton):我々はどのように考えているのかと、認知的な抑制(cognitive regulation):我々が問題や状況を正確に認知し、それらを対処することの二つに分けることができるそうです。(Schraw et al., 2006)のち、メタ認知の機能や効果については詳しく説明しますが、とりあえず今の段階では、メタ認知によって「自分の考えや状況を理解する」ことが可能になるということを理解してもらえれば大丈夫です。



メタ認知は形式は発達段階によって変化する
心理学者のデーモンとハートは自己理解に特有の発達 的なモデルを1982年に提出しています。その中で、対象としての自己を身体的自己、行動的自己、 社会的自己、心理的自己の4つの基本要素に分解し、発達段階に応じてその中心が移っていくこ とを示しています。すなわち、メタ認知能力についても発達段階に応じて成長していくというわけです。


彼らの研究によると、幼児期においては身体的な特徴を主にした自己理解であるが、次の段 階ではある程度行動的な特徴になり、更に社会的な特徴から心理的な特徴へと自己理解の対象が 変化していくそうです。つまり、自己を表面的に見つめる自己認知的な段階から始まり、自己の思考や 行動を分析するメタ認知的な段階を経過して、最終的には自分の思考パターンの把握・制御へと進むというわけです。
 
次回はメタ認知の効用と、実践的なエクササイズについてご紹介します。

 



*1:参考文献:Metacognition: A Literature Review

http://images.pearsonassessments.com/images/tmrs/Metacognition_Literature_Review_Final.pdf

*2:メタ認知に関して研究している学者もこの概念を次のように類似した形で定義をしている。
  “The knowledge and control children have over their own thinking and learning activities” (Cross & Paris, 1988, p. 131)
  “Awareness of one’s own thinking, awareness of the content of one’s conceptions, an active monitoring of one’s cognitive processes, an attempt to regulate one’s cognitive processes in relationship to further learning, and an application of a set of heuristics as an effective device for helping people organize their methods of attack on problems in general” (Hennessey, 1999, p. 3)
  “Awareness and management of one’s own thought” (Kuhn & Dean, 2004, p. 270)
  “The monitoring and control of thought” (Martinez, 2006, p. 696)